あいつを花にたとえると?
そんなの決まってるだろ?
真っ白な花びらがナルトの頭に積もっている
ネジはナルトを起こさないように頭の花びらを払う
「・・んっ」
そっとしていたつもりが起こしてしまったらしい
ナルトの目が次第に開いていく
しかし、ナルトの寝起きは決していいとは言えない
「・・・・・・ネジ〜?」
まだ夢の続きにいるのかナルトはまさに「愛らしい」笑みをネジに向ける
「ナルト、俺のこと好きか?」
「ん〜〜?すきだってばよ〜〜〜」
寝ぼけながら答えるナルトの髪についた最後の花びらを払い落とす
そのころにはナルトの意識も完全に起きてきたようだ
「・・・ネジ?何やってるんだってばよ?」
驚いたように頭に置かれたネジの手をどかしながら言う
ネジは口元だけで笑うと
「愛の告白を聞きにきたんだ」
とだけ言う
真っ赤になったナルトの横に座り頭の上から降ってくる花びらに目を向ける
「ナルトは俺のことが好きか?」
「ばっ!なにいってるんだってばよ!!」
さっきの寝ぼけていったセリフを聞いているだけに笑いがこみ上げてくる
「まぁ、夢に見るくらいナルトは俺が好きなんだって知っているけどな」
ネジのことばにナルトは真っ赤になる
ネジの言うとおりナルトは目がさめるまえ(ナルトは夢と思っている)ネジに「好き」という夢を見ていたのだ
寝言でも言っていたのだろうかとナルトは顔を真っ赤にしながら考える
せっかく払い落とした髪に再び花びらが積もっていく
「ネジ、頭真っ白だってばよ」
ナルトがおかしそうにネジの頭に手を伸ばす
「お互い様だ」
ネジもお返しとばかりになるとの髪に絡まった花びらを払う
ぱらぱらと落ちていく花びら
必死に花びらを払うナルトにネジは抱きしめたい衝動にかられる
「ネジ?これじゃ花落とせないってばよ」
抱きしめられて動かせなくなった腕を必死に頭に伸ばそうとするナルトにネジはナルトに見えないように笑う
「帰るときに落とせばいいだろう?こんなかにいたら払ってもすぐにまた積もる」
「・・・・・・わかった、で?いつまでこうしてるんだってばよ?」
「帰るまでってのはだめか?」
ネジの悲しそうな声にナルトは困った顔で答える
「いいよ、そんな声出されていやなんて言えないってばよ」
「そうか」
「そうだってばよ」
ナルトを抱きしめたまま上を向く
白い花の中から見える青い空
真っ白な地面
真っ青な空
腕の中にはナルト
まさに最高
ネジはナルトをもう一度しっかり抱きなおす
いつのまにか眠っていたのか、気がつくと真っ青な空は赤紫色になっていた
腕の中に眠るナルトの顔を見つめてみる
まさに「愛らしい」天使の寝顔
「俺はお前が好きだよ」
眠るナルトに聞こえていないとわかっていて語り掛ける
腕の中のナルトが少し微笑んだ気もするが気のせいだろう
ネジはナルトのすっかり真っ白になった頭に唇を寄せる
あいつを花にたとえると?
そんなの決まってるだろ?
「雪柳」だよ
小さくて、花いっぱいに咲き誇って散るときは下にあるものすべてを白く染めてしまう
それになんていったて・・・・・・・・・
「愛らしい」あいつにはぴったりだろ?
まぁ、起きてるときはどうかと思うけど
寝てるときのあいつにはぴったりだよ
END
あとがき
2600HITリクで甘い感じのネジナルでした
雪柳って白くってかわいい花ですよね
小さいころあの木の下に座り込んで落ちてくる花びらをあきもせず眺めていたものです
ナルトって、寝てるとき絶対かわいいと思うんですよ!!!
しかも木の下で眠るナルト、その上に白い花が積もって「愛らしさ」爆発!!
て、暴走しかけてしまった・・・・
でも、雪柳の花びらに埋もれるナルトはまじにかわいいと思う!!