髪の毛

 

 

サスケ君の里抜けからしばらくして

ナルトの姿が里の中で見れなくなった

シカマルに聞けば里外の長期任務に言ったという

みんなに何もいわないで?

シカマルだけずるい

私だってあのこのことが気になるのに










アレから数年

あのときの下忍仲間はほとんどが中忍や上忍にあがりそれなりに活躍している

たまにみんなで集まるけれどそこにあの子はいない

元気にしてるかしら?

きらきら光る金色の髪の毛を思い出す

あの子は私と同じだといっていたけれども

私の髪よりももっと綺麗

あの子の髪を見てから余計に自分の髪に気を使った

一度だけあの子が私の髪に触れてほめたから

「ナルト、どうしてるのかしら?」

ポツリと呟いた私にシカマルはなにか考えたのかにやりと笑う

「なによ」

「いや、ナルトのやつな、実は今日帰ってきてるんだ」

『は?』

シカマルの言葉に全員が聞き返す

「というか・・・」

「もういるし?」

イノの背後から聞こえた声に全員が振り返る

真っ黒なロングコートを羽織って、腰まである髪をゆるく三つ編みにしている

印象的な蒼い瞳はサングラスに隠れて見えないけれども頬にある3本線

『な、ナルト?!』

「ただいまだってばよw」

サングラスを取りながらそう笑顔で言うナルトの顔は面影は残っているけども

「綺麗・・・」

ヒナタが頬を染めて言う

「サンキュ、ヒナタも綺麗になったってばよw」

真っ赤になったヒナタはナルトを直視できなくなって視線を落とす

その様子にイノはむっとして立ち上がる

「今までどこにいってたのよ!連絡のひとつもよこさないで!!」

責めるようにまくし立てた

でもナルトは

「まぁまぁ、とりあえず座ってもいいってばよ?」

昔からは考えられないほど流麗にイノを座らせ席をずらしたシカマルの横に座る

そう、イノの横にナルトは座った

「任務内容は秘密だけど、まぁとりあえず終了ってことで戻ってきたんだってばよ

連絡だってシカマルには暗部をとうしてちゃんとしてたってばよ?」

シカマルはめんどくせーと笑う

「まぁ、一応暗部の作戦部に在籍してるからな〜、まったくめんどくせ〜」

「あはは、まぁ俺のご指名だし?」

「やっぱりおまえのせいか」

呆れたようなシカマル

二人の雰囲気は昔とさほど変わらない

「ナルトは暗部なのか?」

シノが確認するようにたずねればあっさりとうなずく

「うん、6歳のときから暗部だってばよw」

「「6歳〜!?」」

キバとサクラが声をそろえて立ち上がる

「ナルト忙しそうだったのはそのせいなのね」

「よく寝てたのはそのせいですか」

テンテンとリーは納得したように頷く

「なんで3回も留年したの?」

チョウジが聞けばナルトが答える前にネジが答える

「名家の子供たちの護衛任務のためだな」

「正解だってばよw」

満足げに頷くナルト

先輩組みはなんでこんなにナルトのことを驚かないのか後輩組み(シカマルを除く)は首をかしげる

「毎回寝てたのにネジについで成績優秀でしたし」

『はぁ?!』

「なのにもかかわらず留年したのはおかしいとおもってたし」

「挙句の果てに次は思いっきりのドベときたら」

「「「おかしいとおもうだろう(でしょう)?」」」

先輩方の言葉に呆然としてるイノ達

その間ナルトはといえば

「ん〜、イノの髪はやっぱり綺麗だってばねぇw」

イノが再び伸ばしている髪を堪能中

「そ、そう?」

ヒナタに負けないぐらい真っ赤になった私にナルトは笑いかける

「うん、俺やっぱりイノの髪がしっくりくる」

一房とって口元に持っていきながら微笑む

でも次の瞬間その手を離してヒナタを見る

「ヒナタの髪も好きだってばよwもちろんサクラちゃんとテンテンの髪もw」

そのセリフにそれぞれに思いを寄せるものは顔を青くし言われたものは真っ赤になり

シカマルは「この髪フェチたらし」と頭を抱える

横目でちらりとイノを見れば完全に真っ青にして固まっている

無言で目の前にあるコップを取る

「イノ待て!」

シカマルが止めるまもなく一気に飲む

しかも何杯も

さすがにヤバイと思ったのかナルトがさりげなくコップをイノの手から奪って自分で飲む

すっかり酔っ払ったのかイノはそんな様子を見つめたままぼーっとしている

そんなイノの髪をまた一房とってナルトは口付ける

「そんな目で見つめてくれちゃうとお持ち帰っちゃうってばよ?」

さらりと言うセリフはやけに言いなれてそれにイノはさらにムカムカとする

「いいわよ」

挑戦的にさらに見つめる

「へぇ?」

にやりと笑うとナルトはイノを引き寄せる

「有言実行なんだってばよね、俺」

言ってそのまま口付ける

軽く触れるだけのそれはすぐに離れて

でもイノの瞳をナルトは離さない

「相変わらずたらしね」

「磨きがかかってるだろう、むしろ」

「ナルト君、一応僕達まだいるんですけど」

またもや驚いた様子もなく先輩組みはほのぼのとそんな様子を眺めている

ナルトははたらしで別な意味で有名だった

それも極度の髪フェチ

過去に一度テンテンを誘惑しそうになってネジにめちゃくちゃ怒られた過去がある

「ん〜、いいじゃん?イノも嫌がってないし」

「お前絶対に性格悪化しただろう」

ネジは呆れたようにため息をついてテンテンを引き寄せておく

こういう行動はもはや癖のようなものだ

「イノ、まじに俺にお持ち帰りされちゃう?」

「いいっていってるじゃない!」

「じゃぁ決定って事でw」

ナルトはイノの目の前で軽く指を鳴らす

途端にイノの体から力が抜けナルトにもたれかかるようにして眠りについた

「おぃ・・・めんどくせーことすんなよ」

シカマルは呆れて物が言えないとでもいうようにナルトを睨む

「あはは、冗談だってばよ」

「いや、本気に思えたが?」

「シノ〜?俺ってばそんなに軽そう?」

「昔はともかく今のあんたを見てたらそう思うわ…」

「すんげぇ変わったなお前」

「な、ナルト君はあんまり変わってないよ」

「うん、もともとこんなんだったよね」

ヒナタとチョウジがそういえば他の後輩組みは眉をしかめる

「サクラ追い掛け回してたじゃん?」

「紅先生のことすっごくほめてたし」

ナルトの意外な過去?を言われれば固まってしまう

くすくすと笑って否定しないナルトに疑いの視線を向ける

「まぁ、これでもイノに対しては珍しく純愛だから安心していいってばよ」

「「「!!」」」

ナルトのその言葉に引きつった顔を見せるのは先輩組み

あるえないと眼が如実に語っている

「ま、きっかけは髪が綺麗だったからだけど」

やっぱり髪なのか、と安心するネジたちにいったいどんな過去を持っているのだろうとシカマルたちは本気で心配になった
























翌朝



イノが眼を覚ますと目の前には自分とは色の違う金髪と白い肌

(いいにおい)

そのにおいに再び目を閉じようとして愕然と眼を開く

「おはよう、イノ」

「ナナナ、ナルト〜?!」

「うん、寝起きのイノも美人w」

満足したように抱き寄せるナルトにパニックになるイノの姿があった









のちにネジたちは語る

「あいつは天性のたらしなんだ」

「老若男女かまわずね・・・」

「しかもほしいといったものは必ず手に入れるんですよ、どんなことをしてでも」

「特に綺麗な髪に弱かった」

「綺麗な髪を見るとさわりたいとかいって」

「本体はどうでもいいといってその人の髪の毛を切ったこともありましたね」

「まぁ、今回は本体も気に入ってるんだし」

「純愛だそうだし」

「止める必要もないですね」









同期で下忍になった仲間よりもナルトの本性を垣間見ていた彼らはその後なぜか後輩組みと一緒に6代目火影側近に召されて毎日フォローのため息を吐いていたという












あとがき

WEB拍手用に書いたのに長くなったのでこちらでUP
実は髪フェチなナルトw
イノには心底ほれてるので不幸になんかしませんw
ちなみに二人は同じベットに寝てましたが、
まだやってません!(なにをだ