ステージ1
   私の可愛い子供たち

 

 

 

 

あれからちょうど3週間後

使徒殲滅を目的に造られた要塞都市『第三新東京市』に突如巨大な巨人が現れた

巨人に対してまさに見事な足止めを行っている国連軍をシンジはつとめて冷静な目で見ていた

そしてシンジの視界のよこで疾走する蒼い車が通りすぎていった

「無様だね」

そうつぶやくと操縦してるダリアに目的地ネルフに向かうように指示した

 

「目標健在。なおも第三新東京市に向けて進行中」

「航空隊の戦力ではこれ以上足止めできません」

ネルフ内の発令所ではオペレーターたちの声が飛び交っている

「やはりATフィールドか」

「ああ、使徒に対して通常兵器では役に立たんよ」

その様子を見ながらネルフ総司令(碇ゲンドウ)と副指令(冬月コウゾウ)がつぶやく

しかし、足止めに今まで成功していることから十分に役に立っていると思うのだが?

 

 

 

 

「・・・ええ、シンちゃん印のN2地雷の使用を許可します、全軍退避してください」

シンジがそういって受話器をおくと使徒の周りから戦闘機が離れていった

「マスター、あのN2地雷の使用を許可なさったのですか?」

ダリアはおどろいた様子もなくたずねた

「うん、これ以上国連の被害を出すわけにも行かないからね」

 

 

 

 

 

「・・・予定通りあのN2地雷を使用する」

モニターから戦闘機が見えなくなっていく

「投下!」

爆破の衝撃でモニターの映像が途切れる

寸前に使徒の足元を青い車が走りぬけるのが写ったような気がした

「これで時間稼ぎは成功したな」

途切れる瞬間に見えた映像を忘れるように不破少佐が呟いた

「ああ、ATフィールドとやらのせいでこの程度のことしかできんとは・・・」

「まあ、後のことはネルフ・・・いや、博士に任そう」

国連の人間の会話にゲンドウと冬月が驚く、まさかATフィールドの存在を知っているとは思わなかった

「爆心地にエネルギー反応」

「映像回復します」

モニターに使徒の姿が映し出された

そしてボロボロになりながらも走り続けている青い車も・・・

「・・・・・あ、アレはなんなんだ?」

引きつった声の呟きに答えるものはいない

ため息をついていたところに電話がかかってきた

「・・・・了解です。それでは・・・・・」

「・・・お着きになったか」

「ああ」

「今から本作戦の指揮権は君に移った。お手並み拝見といこう」

「了解です」

ゲンドウがまってましたと答えた(表は無感動に)

しかしせきを立たない軍人に対して言葉をかけようかと思ったが隣の副指令に先を越された

「いつまでいるのかね?」

「・・・我々がいてはたおせませんか?」

「いや」

今度こそゲンドウが答えた

「では拝見しててもよろしいでしょう」

「ふっ、問題な「サードチルドレン到着しました」」

ゲンドウがきめ台詞を言い終わる前にオペレーターの声がかぶる

「・・・冬月、後は頼む(しくしく)」

ゲンドウはそういうと、管制室から降りていった

「さ、三年ぶりの対面か(哀れな)」

 

 

 

 

ケージに向かう廊下にシンジとダリアはいた

「・・・・・・・つまり、わたしが邪魔だと?(^^メ)」

「そ、そんなことは・・・・ないよただちょっと・・・」

シンジは冷や汗を掻きながら必死に言葉を探している

「ちょっと〜〜〜〜?」

「だ、だから・・・しばらくは二人だけで暮らしたいかな〜〜な〜〜んて・・・・・・」

「そうですか・・・・・・・・・つまり邪魔だといいたいんですね(・・・もうちょっといじめておこうかしら)」

「だからちがうってばーー!!」

堂々巡りの会話になりそうなところでシンジは肩を叩かれた

「シンジ君、お困りのようね」

綺麗に染め上げられた金髪をかきあげながらリツコは面白そうに笑っている

「姉さん!(助かった!)」

シンジは笑顔でリツコに助けを求めたが・・・

「姉さんたす「リツコさん!聞いてください!マスターったら二人っきりで生活するとか言い出したんですよ!」

ダリアが先手必勝といわんばかりにリツコに抗議した

「二人っきりで?」

リツコの肩眉がピクリと跳ね上がった

その様子にシンジは嫌な汗が背中を伝わるのを感じた

「シンジ君?お姉さんにも詳しく聞かせてもらえるかしら?(ひまだしからっかって遊ぼうっと)」

「あう〜〜〜〜」

シンジの受難は終らなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二人に責められながら歩いていたらいつのまにかケージに辿り着いていた

「ほっほら!着いたよ二人とも(助かった〜〜)」

「「ちっ・・・またあとでこの件について話しましょうね」」

笑顔で言う二人にシンジは引きつりながら笑うだけであった

 

 

そんなこんなで三人は紫色の巨人『エヴァンゲリオン初号機』の前に辿り着いた

「これが・・・」

「そう、人類の切り札!人造人間、エヴァンゲリオン初号機よ」

「これがゲンドウの仕事で「母さん!」

ゴガン!

ダリアの言葉をさえぎり、どこからか取り出したメガホンを口につけて言うシンジの斜め後ろ頭上でなにかがぶつかる音がした

音のしたほうを見上げると血を流しあたふたするゲンドウの姿があった

「無様ね」

今か今かと出番を待っていたゲンドウはシンジの「母さん」発言で驚きのあまり強化ガラスに顔面から突っ込んでしまったのであった

「久しぶりだね父さん。問題ないよね?」

「あ、ああ(シンジ大きくなって)」

シンジは一応ゲンドウに挨拶をするとその後ろにいる不破少佐たちに笑顔を向ける

「皆さんご苦労様でした、おかげで十分準備時間が得られましたよ」

「もったいないお言葉です」

「あとは僕の仕事です。帰還してください」

「了解です。では我々はこれで失礼します」

敬礼すると不破たちはそそくさと帰っていった

その様子にゲンドウは呆然としている

「・・・(シンジ!立派になったな!)」

しばし呆然としていたがゲンドウはきを取りなおしてシンジに言葉を投げかけた

「出「シンジ君っていま何してるの?」

リツコがゲンドウの言葉をさえぎってシンジにたずねる

ゲンドウは灰になっていた

「今は国連作戦部の特別顧問と開発技術部の主任です」

さらっとたいしたことではないようにシンジが答えた

「階級は?」

「階級は一応中将です、ほかに質問は?」

「ないわね」

リツコが首を振ったそのときケージが大きくゆれた

「あら、大変」

「出撃(やった、わたしはやったぞユイ)」

衝撃で復活したのかゲンドウがお決まりの文句を言う

「了解〜〜。あ、あの条件宜しくね」

「問題ない。乗るなら早くしろ、出なければ帰れ(しまった忘れてた)」

ゲンドウは先日シンジから送られてきた手紙の内容を思い出し冷や汗を流した。

「いや、だから乗るって・・・」

「そうか(どうしよ〜冬月先生にしかられてしまう)では説明を受けろ」

ゲンドウそう言ったとき既にシンジはエントリープラグに乗っていた

「じゃ、いってくるね」

「「いってらっしゃ〜〜い」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回予告

ついにであった運命の恋人達

戻ってきた二人の母親

「「ただいま、シンジ」」

「お帰り、母さん、ママ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

番外

 

「シンジ君どこ〜?そしてわたしはいまどこにいるのよ〜〜〜」

 

 

 

 

「そういえば葛城大尉はどうしたのですか?」

「え?そういえば・・・1時間前に飛び出していったきり帰ってないわね」

「・・・・・・まさか、ね」

「ダリアさん?」

「ゲンドウからの手紙に葛城大尉が迎えに来るとあったのですが・・・まさかですよね?1時間前と言えば待合わせ時間をとっくにすぎてますし、そもそもゲンドウへ宛てた手紙に迎えはいらないと書きましたし」

「迎えに行った可能性はあるわね」

「・・・・・・なぜです?必要ないのに」

「さぁ?ただたんに自分をシンジ君に印象付けたかったんでしょ?命を救った恩人として」

「無意味ですね」

「ええ」

「「無様ね」」

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

すでにリツコの設定が変わってるし・・・

リツコは改定前よりシンジと仲がいいですまるで兄弟のように思ってますからね、お互いに

どうしてそうなったかはこれからばらしていきますvv

さて、予告の二人の母親ですが・・・一人は言うまでもないですねvv

もうひとりは・・・・・・・・・まぁ、わかりますよね?

え?わからない?それはで次回を待ってください

 

 

 

 

 

 

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